必要なのは、大人カジュアルの“弱”色気

 (聞き手・文/菊地 亮)

唐突ですがみなさん、男の色気ってやつをどう思いますか?

僕個人としてはセクシャルだろうとマスキュリンだろうと根源的な部分はさておき、そこに自我が覗いてしまうかしまわないかが重要なのかなと……。

自分じゃまったく気にしていないのに、周りから「あいつは色気がある」って思われてたら、そりゃカッコいいでしょ?「
だったら」とGrunkのデザイナー、佐々木さんはおもむろにとあるアイテムを手に取ります。


「シャツは個人的に色気を感じるアイテムだと思っています。バンドカラーやプルオーバー型もいいけれど、やっぱり襟付きの前開き。しかも、夏だからといって半袖は選ばず基本は長袖です。ボタンの閉め方はおざなりで、袖口をちょっとだらしなくってのが僕なりのしっくりくるシャツとの付き合い方。それもあってか、ブランド設立時からお行儀のいい一着ではないとゆーか、ちょっと独特なシャツをずっと作り続けています」。

 

あえて布地は大胆な分量をとり、綿糸縫製でパッカリングさせているためナチュラルな着ジワがそこかしこに。

一般常識に縛られていない一着がそこにありました。


「全アイテム、着倒してカッコよくなる服を作っているつもりなので、ぜひ一度、こいつにも袖を通して数年は付き合ってみてください。もれなくいい味が出てきます。捲った袖口、ラフな襟元、なんかいいシワ。これみよがしではないカジュアルで、決してやらしくはない“弱”な大人の色気をきっと匂わせられると思います」


そして、佐々木さんは今日もまた服作りに想いを馳せる。

「できれば今後も周囲の期待に応えられる服を作れたら嬉しいですね」
と語っちゃあいるが、結局、自分が着たいもの、作りたいものを今後もわがままに作っていくのだろう。

だからこそ、期待せずにはいられません。


菊地 亮